子供の犬からの感染症
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子供の犬からの感染症
狂犬病
子供がかかる犬からの感染症の中でもっとも恐ろしい病気が、狂犬病です。子供だけでなく、大人でも同様ですが、発症すると有効な治療法がなく、ほぼ確実に死亡します(発症後の致死率約95パーセント)。ただし、狂犬病に感染している犬に咬まれても、直ちに発症するわけではありません。狂犬病ウィルスは感染動物の唾液中にあって咬み傷などから体内に感染しますが、神経組織を介して一日に数mmから数十mmという遅い速度で感染を拡大するという特異な特徴があり、咬まれた部位から頭部の脳神経組織にまで感染が到達したときに初めて発症します。その潜伏期間にワクチン接種を行うことが出来れば、発症を阻止することが出来ます。
なお、犬と人、両方における国内での狂犬病の発生は、1956年以来確認されていません。しかし、海外では現在も毎年5万人以上がその犠牲となっており、日本人でも海外で感染して帰国後に死亡した例が複数あります。また、狂犬病は犬だけの感染症ではなく、様々な動物に感染し、感染した動物がペットとして輸入・販売される危険性も指摘されています。ペットの狂犬病予防接種はぜひ受けるべきですし、万一咬まれて出血したときには、直ちに病院で診察を受けるべきです。
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トキソカラ症 【症状】発熱、咳、喘息、肺炎など。視力障害を起こす場合も。 犬の寄生虫である犬回虫の感染症です。犬回虫は、通常、生後5ヶ月以内の子犬の腸内で卵から幼虫となり、成虫へと成長して産卵します。しかし、子犬が糞とともに排泄した卵が人の口に入った場合、人の体内にも寄生します。孵化したばかりの犬回虫は微小な幼虫であり、子犬の腸内と同じ好適な棲息場所を求めて体内の諸器官を移動し、それによって上記の諸症状を引き起こします。(内臓幼虫移行症) また、中枢神経系から眼球内に進入することもあり、網膜の炎症と視力障害を引き起こします。(眼幼虫移行症)
パスツレラ症 【症状】咬み傷周辺の発赤、腫れ、化膿など。ただし、気管支炎、肺炎、髄膜炎を発症する場合も。 犬の口腔内の常在菌であるパスツレラ属菌による感染症です。多くは咬み傷によって感染しますが、舐められることによる感染や、くしゃみなどの飛沫感染もあり得ます。また、一般に軽症で済みますが、咬み傷の腫れが激痛を伴う場合や、傷口から臭い汁が滲み出てきた場合は要注意です。
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