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子供の血便やお尻からの出血から考えられる病気

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子供の血便やお尻からの出血から考えられる病気

子供の血便や肛門からの出血から考えられる病気

血便とは、血液の混ざった便や表面に血液が付着している便のことです。主に消化器系の臓器からの出血によって起こる症状です。

目で見てわかる血液の混ざった血便には、赤い便と黒い便があります。赤い便は主に大腸の前半部分(上行結腸~横行結腸)からの出血によるものです。黒い便は主に胃・十二指腸からの出血が胃酸によって黒く変色したもので、黒色便またはタール便とも呼ばれます。また、血液が便の表面に付着している血便は、主に肛門やそれに続く直腸からの出血によるものですが、さらに奥の大腸(S字結腸~下行結腸)からの出血による場合もあります。

なお、排便の有無に関わらず肛門からの出血のことを下血(げけつ)と言います。便の出ない血液だけの下血もありますが、血便も下血の一形態です。子供がかかる病気で下血の症状が見られるものには、以下のようなものがあります。

細菌性急性胃腸炎

【症状】 激しい腹痛、発熱、血便の下痢。腹部膨満感や嘔吐も。

細菌感染が原因で発症する食中毒です。病原菌として近年特に多いのが、腸管出血性大腸菌O157です。そのほかに、豚肉・鶏肉などのカンピロバクター、卵・鶏肉などのサルモネラ菌、カキなどの魚介類に多い腸炎ビブリオ、おにぎり・惣菜のような調理品で繁殖する黄色ブドウ球菌などがあります。これらの細菌に感染している食品を食べると、細菌が腸の粘膜に感染して、その毒素などによって粘膜に炎症を起こし発症します。学童期以降の子供は下痢による除菌効果で自然治癒することも少なくありませんが、乳幼児は症状が重くなりやすいので、感染が疑われる場合は直ちに小児科を受診してください。

感染源は外食の料理や購入した惣菜がもっとも多く、子供の患者のほとんどは大人と同じ食事をしている年齢の子供です。離乳食のころまでの乳幼児にはあまり発生していません。家庭での予防としては、食材を十分に加熱調理することと、調理のときの手洗いや食器・調理器具の洗浄などに気をつけてください。

切れ痔 または 裂肛

【症状】 真っ赤な血液が線状または斑点状に付着した血便。排便のときに痛みを感じることが多い。

子供の下血の大半は、この切れ痔です。硬い便によって肛門の粘膜が裂けて発症します。出血はさほど多くなく、排便以外のときの下血も下着やおむつに小さく点状に付着する程度です。しかし、子供が痛みから排便を嫌がるようになると便秘傾向が強くなり、硬い便の排便を繰り返すことによって切れ痔が慢性化する場合があります。下血を見たら肛門をよく洗って殺菌性のある軟膏を塗り、早期に治癒するよう心掛けてください。また、切れ痔が長引くときは小児科を受診してください。なお、切れ痔の予防としては、便秘予防に食物繊維を多く含む食品を摂ることと、排便習慣をしっかり身に付けさせることです。

腸重積症 ちょうじゅうせきしょう

【症状】 初期症状として、激しい腹痛、嘔吐、不機嫌。激しい腹痛は突然発症し、15~20分間隔で反復する。そのため、子供は急に激しく泣いては静かになり、しばらくしてまた泣き出すということを繰り返す。やがて赤いゼリー状の粘血便が出る。

腸管は、短くて5分、長くても30分以下の間隔で、消化物を前方に送るための蠕動運動を繰り返しています。そのときに後ろの腸管が前の腸管の中へ巻き込まれてしまった異常な状態を腸重積と言います。その原因は依然として解明されていませんが、小腸と大腸の結合部で多く発生し、その場合は巻き込まれた小腸が肝臓の下を通る大腸(横行結腸)にまで到達することもあります。激しい腹痛は、腸管の蠕動運動によって腸重積が進行するときに発生し、ゲル状の粘血便は重積した腸管が炎症を起こすために発生します。

腸重積症は2歳以下の乳幼児に多く発生しています。激しい痛みによるショック症状や嘔吐による脱水症状を起こしやすく、最悪の場合、腸管が破損して腹膜炎を併発します。緊急処置を必要としますから、急いで小児科か総合病院の救急外来を受診してください。

大腸ポリープ・直腸ポリープ(若年性ポリープ)

【症状】 直腸の場合は血液が便に付着。大腸の場合も多くは便に付着している。

子供に自覚症状がないことがほとんどです。 大人ほど多くはありませんが、けっして珍しい病気ではありません。必ず病院で検査を受けるべきです。検査は、大腸内視鏡検査か、バリウムを腸内に注入してX線撮影するバリウム注腸検査を行ないます。内視鏡検査では、その場でポリープを切除することもあります。

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