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子供の耳鳴りから考えられる病気

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子供の耳鳴りから考えられる病気
耳鳴りは、音のまったくない状況であっても、「キーン」や「ジーン」という音を感じる状態のことです。その直接的原因は、音波の振動を内耳に伝える中耳の組織(鼓膜、耳小骨など)の異状、または、その振動を電気信号に変換して脳へと伝える内耳の組織(三半規管、蝸牛など)の異状であり、前者の場合に聞こえる耳鳴りは低音になりやすく、後者は高音になると言われています。
また、耳鳴りがする患者の90%は難聴を併発していると言われていますが、前者の耳鳴りにおける難聴は大音響・打撲などによる鼓膜や中耳内の損傷が主な原因であり、後者の場合の難聴は内耳やその周辺組織に発生した疾患が原因と思われます。ここでは、内耳側で発生する耳鳴りの原因疾患の中で子供に発症しやすいものを以下に紹介します。

突発性難聴 【症状】ある瞬間から突然に片耳が聞こえにくくなる。耳鳴り、耳閉感も。また、難聴発症のときにだけ強いめまいを感じ、吐き気・嘔吐を伴うことも。 原因不明の難聴であり、前触れもなしに突然発症し、長期間持続します。就寝中に発症したときは、目覚めたときに初めて耳の異状を感じます。発症の部位は片耳だけがほとんどで、両耳に発症することは稀です。治療はステロイド剤の投与が中心となり、発症から1週間以内に開始すれば快癒する可能性が高く、発症後2週間を経過すると治癒の可能性はかなり低下すると言われています。早めの受診が肝要です。



内耳炎 【症状】難聴、耳鳴り、めまいなど。 内耳炎には大別して、ウィルス性・髄膜炎性・中耳炎性の3種類があります。ウィルス性内耳炎は、何らかのウィルスが内耳組織に感染して発症しますが、麻疹(はしか)・風疹・流行性耳下腺炎(おたふく風邪)にかかったときにそのウィルスで併発することも少なくありません。ウィルス性内耳炎による難聴は回復しません。髄膜炎性内耳炎は、髄膜炎を発症したときにその炎症が内耳にも及んで発生し、それによる難聴は、髄膜炎が完治しても残る場合が多いようです。中耳炎性内耳炎も、中耳炎の炎症が内耳にまで及んで発症しますが、急性中耳炎の場合には、通常、その治癒とともに内耳炎と難聴も治癒します。しかし、急性中耳炎が慢性化した場合や慢性中耳炎から内耳炎を発症した場合は、内耳炎が治癒しても難聴の残る場合が多いようです。内耳炎は子供でも多くかかる感染症で併発する場合が多く、原因となる感染症に対する適切な治療が大切です。

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