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子供の黄疸から考えられる病気

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ここでは幼児期以降の子供の黄疸から考えられる病気を紹介します。乳児期の黄疸については、「赤ちゃんの黄疸から考えられる病気」をご覧ください。

 溶血性貧血

【自覚症状】 黄疸(目・皮膚が黄色に染まる)、貧血(顔色が悪い・動悸・息切れ・めまい・倦怠感など)。

溶血性貧血は、赤血球が何らかの原因(先天性異常・細菌感染・有害物質・自己免疫など)で破壊されることにより、血液中の赤血球数が減少して発症する貧血です。先天性異常や損傷・破壊を受けた赤血球は免疫細胞の一種マクロファージによって分解され、その結果として生成される黄色いビリルビンという成分が眼球や皮膚の組織に沈着することにより黄疸症状が現れます。従って、黄疸は溶血性貧血が起きていることを示す有力な指標です。

治療は、溶血性貧血の原因となっている基礎疾患がある場合はその治療を先行させながら、幼児期の間は薬物療法で対応します。しかし、薬物療法だけで十分な効果が得られず、マクロファージによる免疫機能を担っている脾臓が肥大化している場合は、学齢期に入ってから脾臓の摘出手術を行います。子供の黄疸に気づいたら、放置せずに小児科または内科を受診してください。

 急性腎盂腎炎 ( -じんうじんえん )

【自覚症状】 突然の悪寒と38度以上の高熱、吐き気・嘔吐。やがて、腰・背中の痛み、黄疸、尿の濁り、血尿、頻尿なども。

腎盂(じんう)とは、左右の腎臓で尿管と接合する部分にある空間のことです。ここに、腎臓で生成された尿が溜まり、尿管を通って膀胱へと運ばれます。急性腎盂腎炎は、この腎盂に大腸菌ブドウ球菌などが感染して炎症を起こす急性疾患です。

細菌の感染経路としては、血管・リンパ管経由の血液・リンパ液による感染と、膀胱からの尿の逆流による感染があります。この逆流現象は、大人では結石や腫瘍・前立腺肥大などが発生していない限り起こりにくい現象ですが、子供の場合はけっして珍しいことではありません。

急性腎盂腎炎は、適切な治療を怠った場合、より危険な腎臓疾患を引き起こす慢性腎盂腎炎に移行する危険性が高く、適切な抗生物質による治療が必要です。子供の場合、上記のような症状が十分に見られない場合もありますが、特に目の黄疸症状に気づいた場合は、すぐに小児科を受診してください。

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