子供の目のかすみから考えられる病気

子供の目のかすみから考えられる病気
かすみ目は成人によく見られる現象であり、各種病気の症状の一つとして、また目の疲れによっても現れます。一方、子供の場合は、従来、結膜炎などの眼病を患うことは多くても、かすみ目という症状は稀でした。しかし、現代では、社会環境や生活習慣の変化によって、次のような疾患によるかすみ目が少なからず見られるようになりました。

ドライアイ（角膜乾燥症）　【症状】視界がかすむ、目がごろごろする、目の乾き・痛み、光が眩しいなど。　発症の直接原因は、瞳を覆う涙液の減少による角結膜上皮の慢性的な乾燥です。涙液の減少を来たす原因としては、成人の場合には、エアコンで乾燥しやすい職場環境や涙液が蒸発しやすいソフトコンタクトレンズの使用なども有力な原因となりますが、子供の場合には、テレビ画面やパソコン・ゲーム機・携帯電話のモニター画面を凝視することによるまばたきの減少が主要な原因と思われます。ドライアイは、目の不快感にとどまらず、視力の低下や眼の感染症にかかるリスクを高めます。子供にドライアイの兆候が見られたときは、子供のテレビ視聴・各種機器使用の時間を制限することや、意識してまばたきする習慣を付けさせるなど、ドライアイ予防策を考えましょう。

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アトピー性白内障　【症状】視界の中央部分が白濁してかすむ。瞳の中央が白く濁る。　アトピー性皮膚炎の合併症として子供のころにも見られる白内障です。水晶体の中央部分から白濁が始まりますが、放置しておくと白濁は拡大し、視界全体がかすむようになります。原因に関しては、アトピー性皮膚炎と同じアレルギー性疾患とする説のほか、皮膚炎の痒みでまぶたを擦ることによる外傷性の疾患とする見方もあり、判然としていません。視界の中央からかすみ始めるため、患者自身が早くからその異状に気付くことが多く、それによって手術が行われることもありますが、治療法はいまだ確立していません。