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子供のめまいから考えられる病気

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幼児期の子供のめまいから考えられる病気

子供がめまいを起こすことは、けっして珍しいことではありません。ただし、子供自身がめまいを自覚できるのは4〜5歳ころからであり、それまでは、独り立ちが遅い、転びやすいといったことから大人が子供の異常に気付くというケースが一般的です。もっとも、親の訴えによって検査したところ異常は発見されず、子供の平衡感覚や運動能力の発達が少し遅れているに過ぎないという場合が多いようです。しかし、数はけっして多くありませんが、平衡感覚に関係しているもっとも重要な器官の内耳に内耳炎を発症している場合や、体の平衡・運動を制御する小脳に脳腫瘍が発見されるというケースもあります。

内耳炎

【症状】難聴、めまい。

内耳は、鼓膜の内側の中耳に隣接した耳のもっとも奥の部分であり、聴覚に欠かせない蝸牛や体の平衡維持に重要な三半規管があります。この部分へのウイルス感染や中耳炎・髄膜炎の影響によって炎症が発生します。乳幼児に多いのは、急性中耳炎の合併症として発症するケースです。

急性中耳炎は大人でもかかる病気ですが、もっとも発症しやすいのは生後3ヶ月から幼児にかけての時期です。乳幼児期には、中耳と上咽頭(咽頭の上部、鼻腔の奥)をつなぐ耳管の構造上の弱点からウイルス・細菌が中耳に感染しやすく、特に母親から受け継いだ抗体が弱まる生後6ヶ月以降には発症しやすくなります。原因となる病原体別に見ると、風邪のウイルスによると思われるものがもっとも多く、その他のウイルスや鼻・口の常在菌をも含めた各種細菌の感染が原因となります。

急性中耳炎は、そのような病原体の感染で中耳に炎症が起き、発熱とともに鼻水・咳などの風邪のような症状や嘔吐・下痢をともなうこともあります。また、耳に痛みを感じ、中耳に滲出液が溜まって耳が聞こえにくくなったり圧迫感を感じたりすることから、子供はよく耳を引っ張るしぐさを見せるようになります。ただし、多くの場合、抗生物質による治療を受けなくても自然治癒します。しかし、中耳の炎症がまれに内耳にまで拡大して内耳炎を発症する場合がありますので要注意です。

内耳炎が急性中耳炎によって発症した場合、主症状の難聴とめまいは、一般に炎症が治まるとともに回復します。しかし、急性中耳炎を繰り返すことなどで慢性中耳炎に移行し、その慢性中耳炎が原因で発症した場合は、難聴が二度と回復しなくなる可能性があります。危険な内耳炎を予防するためにも、耳鼻咽喉科での中耳炎の治療が大切です。

髄芽腫(ずいがしゅ)

【症状】朝に頭痛や嘔吐。不機嫌、無気力なども。

小脳に発生する脳腫瘍の一種です。進行するとさまざまな運動障害を引き起こします。年間の発症数は全国で数10例に過ぎませんが、その大多数が子供であり、3〜4歳が発症のピークと言われています。子供の様子から髄芽腫が疑われるときは、小児科を受診してください。



小中学生の子供のめまいから考えられる病気

子供のめまいが増えるのは、小学生から中学生にかけてです。この時期のめまいの原因となる疾患としては、前記の内耳炎髄芽腫に加えて、ストレスによって発症する心因性めまい心身症)という厄介な問題も含まれてきますが、多数を占めているのは起立性調節障害です。

起立性調節障害 ( 起立性循環調節障害 )

【症状】立ちくらみ(起立時にふらつく、眼前が暗くなる)、立っているときの吐き気・頭痛・腹痛、運動時の動悸・息切れ、寝起きが悪いなど。

思春期の子供によく見られる低血圧の症状です。通常、人は座った状態や横になった状態から立ち上がろうとすると、頭部や上半身への血流を減らさないために、脚の血管が収縮して下半身への血流を調節します。しかし、思春期の子供の場合は、体の発育に対して自律神経の発達が追いつかず、ホルモンバランスも不安定であるために、その調節機能が十分に働かず、頭部や上半身の血圧が降下して上記のような症状が現れると考えられています。通常は成長とともに症状が見られなくなりますので、軽症の場合には特別な治療を必要としません。しかし、めまいが頻発する場合には、血圧を高める昇圧剤が投与されます。

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