子供のしもやけの対処法・手当て

子供のしもやけの対処法・手当て
しもやけは冬に特有の季節病であり、寒さによって手足や顔面の皮膚が炎症を起こす皮膚疾患です。外気に触れて冷えやすい頬・鼻先や耳たぶにも発生しますが、もっともよく発生する部位は手足の指です。子供の場合、しもやけになった指全体が赤く腫れ上がる点が特徴的です。また、しもやけになった皮膚は、寒気に触れていると痛みを感じ、気温が上昇したときや暖かい室内では痒みを感じます。特に痒みは強くなり、子供が引っ掻いて傷付けることがあります。
冬の寒さが手足などにしもやけを起こす原因は、血行不良です。手足などの血行不良は次のような要因で発生します。
①寒さを感知した脳からの指令によって、血液の温度を下げないように、外気の影響を受けやすい皮膚直下の毛細血管が収縮し、皮下組織への血液の流れが減少します。
②全身の組織に酸素を供給している赤血球は、本来、柔軟性に富んだ細胞であり、細い毛細血管の中でも細長く変形してスムーズに通過することができます。しかし、血液中の活性酸素によって細胞膜が損傷しやすく、細胞膜が傷んだ赤血球は細い毛細血管を通過できなくなります。それによって、皮下組織への血行不良が促進されます。
以上のような理由から、しもやけを起こした皮膚の状態を改善するためには、あるいはしもやけを予防するためにも、手足などの血行を良くすることが必要です。

スポンサードリンク

手足などの血行促進のためには、まず、体を冷やさないことを心掛けるべきです。冬の外出時には、暖かい服装だけでなく、手袋やマフラーを子供に着用させ、肌の露出部分をできるだけ少なくするようにしましょう。また、室内でも足元は冷えやすいですから、つねに冬用の靴下をはかせましょう。
次に、抗酸化作用のあるビタミンEの摂取を心掛けるべきです。サプリも効果的ですが、子供に対する教育上の見地から、ビタミンEを豊富に含む食材を選んだ方が良いでしょう。また、ビタミンEの吸収率を高めるビタミンCやβ-カロチンの摂取にも配慮しましょう。
なお、手足に発症しているしもやけの痒みや痛みを和らげる方法としては、抗炎症薬であるステロイド剤の外用薬を塗る方法と、適温のお湯を張った湯船や洗面器で手足を温めることと冷水で冷やすことを交互に繰り返すという方法などがあります。