子供の猫からの感染症
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子供の猫からの感染症
頭部白癬(しらくも) 【症状】頭部の毛髪部分に直径1cm内外の膨らみのある発疹。軽い痒み。膿疱が出来て脱毛する場合も。 白癬(はくせん)は全般的に水虫と同じ白癬菌が感染して発症しますが、頭部白癬はその中でも猫に感染して発症する種類の白癬菌が多数を占めています。また、乳幼児が多くかかる皮膚病です。皮膚の深い部分にまで感染が進んだ場合は、化膿して毛根が破壊され、脱毛の痕が残ります。白癬菌を殺す抗真菌薬の外用薬(軟膏など)を使って治療します。
トキソプラズマ症 【症状】リンパ節の腫れ、発熱、筋肉痛、疲労感など。稀に脳炎、肝炎、肺炎、心筋炎などを起こす場合も。 猫を宿主とする単細胞生物のトキソプラズマが寄生して発症します。ほとんどの患者はリンパ節が腫れるだけで症状は治まり、発熱・筋肉痛・疲労感などインフルエンザ様の症状が表れた場合もほどなくして軽快し、約1ヶ月で完治します。その間、特別な治療は必要ありません。しかし、免疫機能の未発達な乳幼児が発症した場合は重症化する危険がありますので、必ず医師の診察を受けましょう。人への感染は、通常、猫の排泄物によって経口感染すると考えられます。ただし、自由な外出をさせない部屋飼いの猫であれば、トキソプラズマが寄生している可能性は小さく、人への感染を心配する必要はないでしょう。
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パスツレラ症 【症状】咬み傷・ひっかき傷周辺の発赤、腫れ、化膿など。ただし、気管支炎、肺炎、髄膜炎を発症する場合も。 猫の口腔や爪の常在菌であるパスツレラ属菌による感染症です。多くは咬み傷・ひっかき傷によって感染しますが、舐められることによる感染や、くしゃみなどの飛沫感染もあり得ます。また、一般に軽症で済みますが、傷が激痛を伴う場合や、傷口から臭い汁が滲み出てきた場合は要注意です。早めに医師の診察を受けましょう。
猫ひっかき病 【症状】ひっかき傷が約10日後に赤く腫れて発症。リンパ節の腫れ・痛み、発熱、倦怠感、関節痛、吐き気など。 1990年代になって原因菌が特定された、比較的に新しい感染症です。原因菌は猫に対しては病原性がありませんが、保菌猫にひっかかれた人で発症します。国内での発症例は子供に多く、夏季を中心として初夏から秋にかけて多く見られます。発症から完治するまで数週間から数ヶ月を要しますが、重症化することが少ないため、治療では抗生物質を通常使用せず、解熱・鎮痛剤を投与して経過を見ます。
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