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子供の体臭の原因と考えられる病気

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子供の体臭の原因と考えられる病気
体臭には、大別して、皮膚にある分泌腺から特有の強い臭いを持つ物質が分泌されて発生するものと、分泌物が皮膚の常在菌に分解されて臭いを発生するものがあります。子供の体臭は、通常、後者の常在菌が関与するケースです。いずれの場合も人体が本来備えている特徴であり、体臭自体を病気のように見なすべきではありませんが、臭いが強い場合などは病気と同様に治療の対象となります。また、ある種の病気が発症することによって体臭が強くなる場合もあります。

腋臭症(えきしゅうしょう)
 【症状】腋(わき)の下の強い臭い。
いわゆる「わきが」のことです。大人だけでなく、子供でもわきがは珍しくありません。汗を分泌する汗腺は全身のほとんどの部分に分布し、その大部分はエクリン腺と呼ばれる比較的に成分の薄い汗を分泌する汗腺です。しかし、思春期を迎えると腋の下や性器周辺の皮膚にアポクリン腺という別種の汗腺が発達します。その汗は成分が濃く、エクリン腺からの汗や皮脂腺からの皮脂と混ざり合って常在菌に分解されることにより、通常の汗の臭いよりも強い臭気を発生します。
アポクリン腺の汗の多いことがわきがの原因と考えられるため、わきが対策としては汗止めの薬(制汗剤)の使用や汗だまりとなる腋毛の処理が欠かせません。また、根本的な治療として、形成外科で腋の下の皮膚を切開してアポクリン腺を丹念に切除するという手術も行われます。



甲状腺機能亢進症(バセドー病)
 【症状】汗をかきやすく発汗量も多い、胸がどきどきする、疲れやすい、落ち着きがなく物事に長く集中できない、体重が減少するなど。
甲状腺機能亢進症と総称される病気の代表的なものがバセドー病であり、成人女性に多く見られる病気ですが、思春期以降の子供にも男女の別なく見られます。自己免疫疾患の一種で、甲状腺ホルモンが過剰に生成されて神経性の症状を中心とする各種の異常が発生します。また、わずかな運動や緊張状態でも多量の汗をかくため、いわゆる汗臭い状態で過ごさなければならないことが多くなります。子供の発汗が多い時には、体を清潔に保てるよう配慮し、顔・首筋・腋の下などに制汗剤を使用することなども考えてあげましょう。なお、この病気の子供の患者に対する治療は、内服薬の投与が第一選択肢となり、2〜3年の間継続することになります。診療科は小児科または内科ですが、内分泌疾患の専門外来のある病院が最適です。

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