子供の頭髪が抜ける 脱毛から考えられる病気
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子供の頭髪が抜ける 脱毛から考えられる病気
頭髪が異常に抜けて頭皮が露出する現象を、一般に脱毛症と総称します。これは、大人だけでなく、子供にも多く見られる疾患です。ここでは、乳幼児を含めた子供に多い脱毛症を紹介します。
円形脱毛症 【症状】頭髪が円形に脱毛する。脱毛部分の直径は数cm程度で、円の内側の毛髪はすべて抜けて頭皮がきれいに露出し、周囲の頭髪の生え際がはっきりとしている。
乳児期から見られる身近な脱毛症です。脱毛しても皮膚内の組織は残っていますので、通常、遅くとも数ヶ月以内には毛髪が生え揃います。特に新陳代謝の活発な子供では、1ヶ月もしないうちに回復するケースが珍しくないようです。
原因は十分に解明されておらず、治療法も確立しているとは言えません。かつてはストレス原因説が有力でしたが、ストレスとは本来無縁な乳児にも発症することから、この説は疑問視されています。現在では、毛根に悪影響を及ぼす自己免疫疾患とする説が有力であり、治療法としては、患部の血行を促進する薬剤の塗布のほか、ステロイドの外用薬の塗布も行われています。
なお、大半の患者は治療を受けなくても自然に治癒します。しかし、円形脱毛症が同時に多数発症する場合や、脱毛部分が拡大して広範囲にわたるような場合もありますので、そのようなときは早めに皮膚科の診察を受けましょう。
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ケルズス禿瘡(-とくそう) 【症状】頭部に長径3cm程度の脱毛部。患部の毛髪がすべて抜け切らず、途中で切れてまばらに残っている場合が多い。患部の皮膚は乾燥し、フケ・痒みや発疹をともなうことも。
水虫・たむしと同類の真菌の一種、白癬菌(はくせんきん)が繁殖して起こる脱毛症です。人獣共通感染症であり、家畜からも感染しますが、一般家庭では、猫に寄生するタイプの白癬菌が乳幼児に感染して発症するケースが多数を占めています。
治療は、内服用の抗真菌薬を使用して行います。家庭で市販の外用薬を使用して治療すると、症状がかえって悪化し、毛が生えてこなくなる可能性があります。かならず皮膚科の専門医の治療を受けてください。なお、感染源となった猫の治療も、忘れずに獣医に依頼しましょう。
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