子供のわきが対策・対処法

子供のわきが対策・対処法
わきがは漢字で腋臭と書きます。医学上では音読みして「えきしゅう」と称され、一般には訓読みで「わきが」と呼ばれています。いずれにしても、文字通り腋の臭いのことです。旧来、運動の後や暑い日の汗臭さと混同され、その一種と見做されてきましたが、現在では研究が進み、大量の発汗による汗臭さとは明確に区別されています。


人間の汗を分泌する汗腺にはエクリン腺とアポクリン腺の2種類があり、エクリン腺はほぼ全身の皮膚に分布していて、一般に「汗をかいた」などと言うときの汗はその分泌液のことです。一方、アポクリン腺は腋と乳首周辺・肛門周辺などの局部に集中していて、エクリン腺とは成分的に異なる汗を分泌します。どちらの汗もそれ自体は無臭ですが、水分が蒸発して皮膚などに付着した成分が常在菌によって分解されることにより、特有の臭いを放ちます。わきがは、この2種類の汗と皮脂腺からの脂肪分とが混ざり合い、それらの成分が分解されて発生したものであり、アポクリン腺の汗の成分がその臭いを特徴的なものとしています。

スポンサードリンク

子供が幼児のときには、わきがはありません。アポクリン腺は、思春期（第二次性徴期）を迎えて初めて生成され、汗の分泌を開始するからです。わきがは遺伝的体質であり、その開始時期には個人差がありますが、平均的には女子が小学校中学年頃から、男子が小学校高学年頃からと言われています。
子供のわきがが臭うと感じたときの対策としては、まず、その原因である汗の成分や腋の常在菌を除去することを考えましょう。ウェットティシュや濡れタオルなどで拭い取る方法や、アルコールティシュで殺菌する方法があります。また、市販の汗止め（制汗剤）やデオドラント用品（防臭用品）を使うことも効果があります。ただし、こうした汗対策や防臭・殺菌の効果は一時的なものであり、長続きしません。子供によっては、一日に何度も行わなければならないでしょう。



また、思春期には腋毛が生えてきますが、腋毛に汗が溜まることによって汗の成分が付着する面積を大きくし、そのためにわきがが強くなるとも考えられます。女子の場合は、腋毛の剃り方を教えてあげても良いと思われます。
なお、わきがは遺伝的な体質ですので、上記のような方法で消し去ることは不可能です。どうしても気になるときは、皮膚科を受診して、医師に相談してください。