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子供の動悸から考えられる病気

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子供の動悸から考えられる病気
動悸とは、一般に「心臓がドキドキする」と言われる状態を指しますが、もちろん思春期にありがちな胸のときめきのことではありません。普段は意識しない自分の心臓の鼓動を、不快感をもって感じる状態のことです。
動悸がするときには心拍数が増加しているように感じられるかも知れません。しかし、心拍数が減少して貧血状態になったときにも動悸を感じることがあります。また、心臓が一定の心拍数とリズムで鼓動しない不整脈と関係がありそうですが、いまだに動悸を感じるメカニズムは解明されていません。
しかしながら、ある種の病気の初期症状として動悸を感じることは、現実によく起こっています。子供の場合、動悸から考えられる病気には、次のようなものがあります。



WPW症候群 【症状】動悸、めまい、息切れなど。
鼓動が速くなる頻脈性不整脈を主な症状とします。子供や若年層で比較的に多い先天性の心臓疾患です。重症化した場合には心室細動による心臓発作(心停止)を起こす危険性がありますので、心電図による診断でこの病気が疑われたときは、専門医の診察と治療を受けましょう。その場合、完治する可能性は90パーセント以上と言われています。なお、WPW症候群という病名は、20世紀前半にこの病気の存在を明らかにした3名の医師の名前を冠し、そのイニシャルで呼ばれている略称です。

小児貧血(鉄欠乏性貧血) 【症状】顔が青白い、倦怠感。運動時の動悸・息切れなど。
幼児期から思春期にかけてしばしば見られる貧血症状です。血液中の赤血球に含まれるヘモグロビンという色素は、体内に酸素を供給する役割を担っており、その生成に必要不可欠な栄養素が鉄です。成長期の子供は新陳代謝が特に活発であり、大量の酸素とそれを運ぶのに十分な量の血液を必要としますが、鉄の摂取量が少ないと赤血球が減少し、酸素供給が不十分となって上記のような貧血症状が現れます。動悸も、不足している酸素供給を補うために、心臓が血流を増加させようと鼓動を速くするために起こります。小児貧血への対策としては食事療法が有効であり、鉄を多く含む食材のほか、その吸収を良くする動物性タンパク質、ビタミンC・B群などをバランス良く摂取できるように心掛けましょう。

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