子供のいびき
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子供のいびき
子供の寝息はよく「すやすや」と表現され、子供はいびきをかかないものと考えられがちです。しかし、実際には、呼吸器系の慢性的な病気や異常によって、いびきをかく子供がたくさんいます。
いびきをかく直接の原因は、上気道(鼻から気管の入り口まで)のどこかが狭くなっているためです。狭くなった気道を呼気や吸気が通過するときに組織や気流が振動し、笛のように音を立てます。子供の場合、気道を狭くしている最多の原因は扁桃肥大(以前の呼称は扁桃腺肥大)であり、子供のいびきのほとんどがそれによるものと言われています。また、扁桃の上(上咽頭または咽頭円蓋)、口をあけても見えない所にあるアデノイド(咽頭扁桃)の肥大も、よく子供のいびきの原因となります。
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扁桃とアデノイドは、どちらも子供のころに肥大します。扁桃は6〜7歳ころまで肥大し、その後は縮小します。アデノイドは5〜6歳ころが肥大のピークで、その後縮小して思春期には消滅します。ともに通常の肥大であればいびきの原因とはなりにくいのですが、健康診断で「扁桃肥大」と診断された場合や、病院で「アデノイド肥大症」または「アデノイド増殖症」と診断された場合は、子供のうちに切除手術を受けるべきかどうか医師に相談した方が良いかもしれません。特にアデノイド肥大症(増殖症)は慢性的な鼻づまりの直接原因となります。
ただし、扁桃肥大について最近の医学会では、従来、免疫機能における扁桃の役割を軽視して安易に扁桃切除手術を行なってきたことに対する反省の意見があり、扁桃切除の可否について断定的なことは言えないようです。
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