子供の声変わり 年齢と変化の特徴
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子供の声変わり(変声)は、小学生の高学年から中学生のときにかけて、男子に普通に見られる現象です。それまで子供らしい高い声を出していた男の子が、いつの間にか大人びた低い声で話すようになります。大体 1オクターブくらいは下がると言われています。
声変わりが起こる原因は、子供の第二次性徴と深い関わりがあります。第一次性徴は胎児のときに発生する男女の生殖器官の違いのことですが、それに次ぐ第二次性徴では生殖器官が発達して生殖能力を持つようになります。異性への関心も持つようになりますので、この時期のことを思春期とも呼びます。また、同時に身長が伸び、生殖とは無関係な体の各部にも男女の違いが現れます。その外見的な体の変化のひとつとして、男子ではのどぼとけ(喉頭隆起)が目立ってきます。
のどぼとけは、のどの奥にある気管の入り口部分(喉頭)を保護するように被っている甲状軟骨が発育し、その形が外からも分かるようになった突起部分のことです。思春期には、甲状軟骨だけでなく周辺の骨格、筋肉、靭帯などの組織も発達します。人は声帯(喉頭にあるひだ状の器官)が振動し、口腔と鼻腔で共鳴して声を発しますが、第二次性徴によって周辺組織とともに声帯が発達すると、その振動数が減少して低音を発生するようになり、低い声で話すようになります。これが子供の声変わりという現象です。
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子供の声変わりが起きて進行する期間のことを変声期と呼びます。声変わりは第二次性徴によって起こる現象ですから、変声期は子供の思春期と重なります。
現在のところ、男子の第二次性徴は9歳から13歳までの間に起こると言われています。従って、その頃かそれ以降に変声期を迎えることになります。また、一説によると、第二次性徴による身長の伸びがもっとも活発な時期を過ぎてから変声期が始まると言われています。しかしながら、思春期の開始時期と期間、第二次性徴の進行には個人差が大きいので、変声期についてもいつ始まるか一概には言えません。ただし、変声期の長さは一般に半年から 1年程度であり、短い場合には 3ヶ月で終わり、長い場合は 1年半も継続します。また、変声期が終わっても、大人の声として十分に安定するまでには 3~4年かかるとも言われています。
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声変わりは女子にも起こり、大人の女性の声へと変化しますが、一般にその声質の変化は男子ほどはっきりとは感じられません。男子の場合は、声帯をコントロールする筋肉の働きが不安定になるため、声枯れ(かすれ声)になることがよくあり、音楽の授業で上手に歌えないということが珍しくありません。また、その他の変声期の悪影響として、声がひっくり返るとか、地声と裏声が混ざるというケースもよく見られます。さらに困った異常として、痰がからみやすくなるとか、話し続けているとのどが痛くなるということもあります。
しかし、それらの悪影響は第二次性徴にともなって起こる正常な現象であり、けっして病気ではありません。変声期が終わる頃には自然と見られなくなります。従って、特に治療を必要とするものではありませんが、声枯れ(かすれ声)や痰、のどの痛みなどが過度の場合には耳鼻咽喉科を受診してください。そのような症状のときはのどが炎症を起こしていると思われますので、ネブライザー吸引などで治療を行います。また、そのような過度な異常を引き起こすことは、小児声帯結節などの病気を発症することやのどを潰すことにもつながりますので、変声期を迎えた子供には過度な大声を出さないように注意することも必要です。(※小児声帯結節については、「子供のかすれ声から考えられる病気」をご覧ください。)
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