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子供の脇の下にしこりがあるとき

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子供の脇の下にしこりがあるとき


子供の脇の下にしこりがある場合、そのほとんどはリンパ節の腫れによるものです。リンパ節は、首から足まで、ほぼ全身に張り巡らされたリンパ管ネットワークの各所に存在する小さな組織です。リンパ管の中を循環しているリンパ液から老廃物を濾過して分解する機能のほか、細菌・癌細胞などの病原体を無害化してその情報をリンパ球に与え、新たな免疫細胞を生産して血管に送り出す機能も備えています。

リンパ節の大きさは最大で長さ約 3cm、小さいものはわずか 0.2mm しかありませんが、1個所に複数のリンパ節からなるリンパ節群を作っています。また、脇の下や下腹の鼠径部には、リンパ節群が数十個も集まっています。脇の下に出来るしこりは、ほとんどがこのようなリンパ節群の腫れによるものです。その腫れの原因としては、以下の二つが考えられます。

リンパ節炎(急性感染性リンパ節炎)

【自覚症状】首、脇の下、鼠径部などのしこり。手で押すと痛みを感じることも。

リンパ節は、リンパ液中の病原体を感知したときにそれを無害化し、その情報に基づいて有効な免疫細胞を生産します。その際、リンパ節は腫れて大きくなります。風邪を引いたときに首辺りのリンパ節が腫れるのも同じ現象です。従って、急性感染性リンパ節炎は病気ではなく、正常な免疫反応であり、脇の下のしこりも病気の症状が鎮静化するとともに消滅するか、病気を発症せずに短時日でなくなります。

悪性リンパ腫

【初期症状】首、脇の下、鼠径部などのしこり。痛みはまったく感じない。

リンパ節は、リンパ液中に存在する癌細胞を無害化する機能がありますが、すべてに対応しきれずにリンパ節や他のリンパ系組織(リンパ管、胸腺、脾臓、扁桃など)に癌を発生する場合があります。これを悪性リンパ腫と言います。ちなみに、リンパ腫には良性のものはありませんが、習慣的に悪性リンパ腫の呼称が通用しています。

悪性リンパ腫では、リンパ節で生産される免疫細胞も癌細胞となり、それが血管中に送り出されるため、白血病と同様に血液の癌と呼ばれています。リンパ節のしこりは数ヶ月以上にわたって続き、他のリンパ節やリンパ系組織に癌が転移します。さらに進行すると癌は周辺の臓器にも拡大し、全身の衰弱や多臓器不全によって死亡します。

子供の悪性リンパ腫は、罹患率や死亡率が大人と比べれば低い値です。しかし、小児癌の中では白血病、脳腫瘍に次ぐ第3位の発生率です。脇の下にしこりを見つけても数日以内になくなれば問題ありませんが、いつまでも残っている場合は、悪性リンパ腫を疑って小児科を受診してください。

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