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子供のおねしょの原因と対処法

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子供のおねしょの原因と対処法
乳幼児が睡眠中に排尿することを硬い呼び方では「夜尿」(やにょう)と言い、一般には「寝小便」・「おねしょ」などと呼ばれますが、これはけっして病気ではありません。
私たちの排尿行動は、通常、尿意を感じることから始まります。まず、膀胱に尿が充満したことを感知した膀胱内の感覚器から、交感神経を経由して大脳に信号が送られ、初めて尿意を感じます。それによって、大脳から副交感神経を介して指令を受けた膀胱の筋肉や一部の尿道括約筋など不随意筋が自動的に収縮あるいは弛緩し、排尿を起こそうとします。しかし、尿道口にもっとも近い外尿道括約筋は随意筋(自分の意志で収縮・弛緩をコントロールできる筋肉)であり、私たちは意識的に外尿道括約筋を収縮させることで排尿を我慢することができます。
子供の体がこの自律的な排尿のメカニズムを獲得するのは早くて2歳ころと言われ、トイレでの排尿習慣をしつけられると、就寝してからも尿意を感じて目を覚まし、親に「おしっこ」と言って排尿を訴える行動をとるようになります。子供の成長には個人差がありますが、一般的に5〜6歳までには睡眠中の夜尿はなくなります。


子供が学齢期を迎えようとする5〜6歳ころになっても夜尿が頻繁に起こる場合を、夜尿症と言います。その原因としては様々な説が提唱されていますが、いまだ十分に解明されているとは言えません。ただ、その中で、夜尿症の子供では脳の下垂体から分泌される抗利尿ホルモンの量が就寝中に減少しているという研究成果があり、夜尿症の原因としてもっとも有力視されているようです。
抗利尿ホルモンは腎臓における尿の生成を抑制するホルモンであり、夜尿症の子供ではそれが就寝中に減少することで多尿になるとする説です。この説に基づいて、夜尿症の治療では、抗利尿ホルモンを含む薬液を鼻に噴霧するスプレータイプの医薬品がよく処方されます。その効果は半数以上の患者に見られるようですが、薬の使用をやめると夜尿が再発するケースが多いとも言われています。
一方、「夜尿アラーム」とか「おねしょアラーム」と呼ばれるセンサーを使用し、子供が就寝中に尿意を感じたら自然と目覚めてトイレで用を足すように習慣づける治療法もあります。このセンサーは、就寝前に子供のパンツに装着し、パンツが濡れるとアラームが鳴って子供を起こすという仕組みです。ただし、幼児の場合は、親も一緒に起きて子供の面倒を見てあげなければなりません。3ヶ月以上続けなければ効果がないと言われています。

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