子供が体をかきむしるとき 原因と対処法
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体が痒くなる原因には実に様々なものがあります。その中でも、子供が経験しやすく、体をかきむしってしまうほど強い痒みを引き起こすものを紹介します。
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【症状】 小さな丘疹(わずかに膨らんだ赤い発疹)ができ、激しい痒みをともなう。発症部位は頭部・顔面を除く全身。
疥癬は、ヒゼンダニという寄生虫が皮膚表面の角質層内に寄生して発症する皮膚病です。ヒゼンダニは肉眼では確認できないほど小さなダニで、寄生されても患者が気づくことはありません。人の体外では2~3時間しか生存できないため、角質層内に疥癬トンネルと呼ばれる管状の巣を作ってその中に棲息しますが、雄が疥癬トンネルから出て皮膚の表面を歩き回り、雌を見つけると交尾します。交尾した雌は疥癬トンネルの中で産卵します。このようにして、寄生したヒゼンダニは数十匹以上に増殖し、頭部・顔面を除く至るところに感染を広げます。
丘疹は、角質層内のヒゼンダニ本体とその脱皮殻、糞などをアレルゲンとするアレルギー反応として発生し、激しい痒みを引き起こします。感染は患者との接触感染がほとんどで、感染力はさほど強くありません。しかし、子供が感染した場合、その家族への感染拡大は必至ですから、症状に気づいたときは直ちに皮膚科を受診してください。治療にはヒゼンダニ退治専用の内服薬や外用薬(塗り薬)が使用されます。
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【症状】 小さな円形または不定形の平たい赤みのある発疹で始まり、次第に周縁部がやや盛り上がった丘疹(わずかに膨らんだ赤い発疹)になる。患部がさらに拡大して環状の発疹となる。発疹に強い痒みをともなう。
白癬とは、たむし・水虫のことです。白癬菌と呼ばれる真菌(カビ、キノコのなどの類)が皮膚に感染して発症する皮膚病です。体部白癬は、頭部・手・足・股以外の部位に発症した白癬で、強い痒みをともないます。治療は、抗真菌薬のクリームやローションを塗布します。一般に約2週間程度で完治しますが、放置しておくと治療を長引かせることになりますので、早めに皮膚科を受診してください。
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【症状】 頭部・顔面以外の皮膚の乾燥と強い痒み。
皮脂腺から皮膚の表面に分泌される皮脂は、角質層に浸透して皮膚からの水分蒸発を防ぎ、それによって皮膚の柔軟性を保っています。しかし、思春期前の子供は、皮脂の分泌を促進する男性ホルモンの一種、アンドロゲンの分泌が少ないため、皮膚が乾燥しやすくなります。乾燥した皮膚は、温度・湿度の変化や繊維との接触などの外部刺激に敏感になって痒みを感じやすくなり、乾皮症を発症します。
乾皮症の子供の痒み対策としては、皮膚から皮脂をなくさない配慮が大切です。そのためにもっとも気を付けるべきことは入浴方法です。皮脂をできるだけ流し落とさないために、まず入浴の回数を減らし、石鹸の量も少なくして、洗浄効果の高いボディスポンジやナイロンタオルは使わず、木綿のタオルでも軽く洗うように気を付けましょう。また、過度の温熱刺激を皮膚に与えないよう、バスタブのお湯やシャワーはぬるめにしてください。入浴後には、乾燥しやすい部分に保湿クリームまたは症状に応じた痒み止めクリームを塗ると効果的です。それでも痒みが治まらない場合は、皮膚科を受診してください。
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